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連載コラム 11年前

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。衰えた“怪物”ロナウドはなぜ月収9000万円の契約を結べたのか?

アメリカW杯で「ロナウジーニョ」と登録されたワケ

 この大会でロナウドは「ロナウジーニョ」として登録されていた。チームにはすでに同名の「ロナウド」がおり、区別するためだった。

 ブラジルには「~ジーニョ」という名前が多い。ロナウジーニョ、リカルジーニョ、ジョルジーニョ――これはそれぞれ、ロナウド、リカルド、ジョルジが名前であり、語尾に“-nho”を付けている。“-nho”という接尾辞は、「小さい」「~ちゃん」を意味する。

 “-nho”と対になるのが“-ao”である。

 94年W杯にいたもう一人のロナウドには“-ao”がつけられて、ロナウダンとなった(ロナウダォンと鼻に掛けて発音する)。

 でっかいロナウド――ロナウダンは清水エスパルスでプレーしていた屈強なセンターバックだ。また、現セレソン監督のルイス・フェリッペ・スコラリは、フェリッペに“-ao”をつけたフェリポンという愛称で呼ばれることが多い。

 これらの接尾辞は名前につけられるだけではない。「magro」(痩せた人)という名詞に“ao”をつけるとmagrao、痩せでのっぽの人という意味になる。これはマグロンと発音し、かつてヴェルディでプレーした、長身センターフォワードの登録名である。

 ブラジルの興味深い登録事情については稿を改めることにする。

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