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レアルの10番ハメス。全てが高次元、圧巻の90分。今季サッカー界の“主人公”となるか

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

レーティングで満点。圧巻の90分を演じたハメス

 各選手がボールを持ってプレーしたエリアを示す「アクション・エリア」を見ると、クリスティアーノ・ロナウドはファイナルサードの左で19.11%、中央で33.82%、右で17.64%を記録。

 同じくベイルは左で16.32%、中央で34.69%、右で10.2%。そして、ハメスは左で6.72%、中央で21.01%、右で19.33%と、いずれもスタートポジションにとらわれない動きを見せていた。

 その中で、ベイルとハメスはともに2ゴール1アシストを記録。しかし、この数字こそ同じながら、ハメスのプレーは全てが高次元の凄まじいものだった。

 まず、開始わずか1分。スタートポジションである右サイドから左足で完璧なクロスをゴール前に送り込むと、走り込んだベイルは合わせるだけ。開幕戦のフラストレーションを吹き飛ばすのに十分なパフォーマンスだった。

 続く38分には角度のない位置からFKを直接叩き込んで自らもゴール。そして、圧巻だった90分間の最大の見せ場は49分。トニ・クロースがペナルティエリア手前から蹴り込んだシュート性のボールをゴール前でコントロールしてバイシクルシュート。その反転ぶりは漫画のように美しかった。

 これらの高次元のパフォーマンスを証明するように、データサイト『Who Scored.com』のレーティングでは満点の10点、同じくデータサイト『Squawka.com』のパフォーマンス・スコアでも113点という高評価を与えられた。

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