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セリエA 9年前

本田に蘇る“右WG”の恐怖。新システム機能も、選手から見えぬ勝利への気迫

text by Keiske Horie photo by Getty Images

4-3-3は機能をみせ、首尾よく先制したものの…

 代表戦での疲労のためエースFWカルロス・バッカの起用は諦めざるを得なかったミランだが、FWルイス・アドリアーノをトップに置く4-3-3は一定の機能をみせる。

 両ウイングに置いたMFアレッシオ・チェルチとMFジャコモ・ボナベントゥーラも、序盤は新布陣の動きに戸惑いをみせたものの、徐々にリズムを掴んでいく。得点こそ奪えなかったミランだが、リーグ戦で5位と躍進中のトリノ相手に前半はシュートを1本も打たせることなく試合を支配する。

 そして、後半に入りミハイロビッチ監督が動く。温存していたバッカをL・アドリアーノに替えて投入すると、そのバッカが首尾よく先制ゴールを奪う。ここまでは“新システム”が順調に機能しているかのように思われた。

 しかしながら、ミランのリードはわずか10分で終わってしまった。失点し、前がかりになったトリノの勢いに圧倒されると、今季ブレイク中のMFダニエレ・バゼッリに見事なシュートを叩きこまれた。その後はすっかり形成が逆転し、なんとか逆転を防いだミランは勝点1を拾った。

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