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移籍期間終了。今から海外組になるには…

text by 編集部

気になる給料は?

――求められているのはどんな選手ですか?

 FKアウダは、昨年の2部リーグで14チーム中12位と低迷し、あわや3部降格の危機に陥りました。求めているのは、即戦力。2部優勝、1部昇格を果たすため、すでに在籍している選手よりも2ランクも3ランクも上の選手です。

 基本的にラトビア人選手は、大型でフィジカルが強い。今回のセレクションでは身長は関係なく、テクニック、俊敏性、キックの正確さなどなにか一芸に秀でている、そして厳しい異国の地で成功しようという強い気持ちを持つ選手が求められています。

――ラトビアリーグのレベルはどの程度のものなのでしょうか?

 1部でJ2下位からJFL程度でしょうか。先ほども述べたようにサッカーの人気はそれほど高くないので、スポーツの才能がある子供はサッカーを選びません。サッカー人口が増えないので、必然的にレベルも上がらないんです。FKアウダの所属する2部は、地域リーグと同じ程度ですかね。とはいえ、フィジカルの激しさは、日本の比ではないですよ。日本人がラトビアで活躍しようとしても、まぁ最初は外国という環境に慣れなければならないという問題もありますし、決して簡単な世界ではないでしょうね。

――給料はどれくらいなのでしょうか? Jクラブと比べますと高いですか?低いですか?

 ラトビアは資源があるわけではなく、旧ソ連独立後の混乱などもあり、貧しい人が多い。そのため、1部の強豪クラブの主力選手ですら月給10万円程度です。能力に応じてプロ契約か、またはアマチュア契約が提示されるのですが、プロ契約が提示されたとしても、金額は期待できないのが現状です。ただ、今回の日本セレクションのメインテーマは、「ラトビア経由世界行き」。FKアウダで骨を埋めるのではなく、これをステップアップに世界で活躍してほしいと思ってます。

――欧州クラブからもラトビアは注目されてるんでしょうか?

 ラトビアはヨーロッパの一部ですからね、注目されていると思いますよ。欧州クラブは常にいいセンスを持ったプレイヤーがいないか各国にアンテナを張り巡らせていますから。実際にFKアウダの試合には、他クラブの幹部(ラトビア、その他のヨーロッパ)や、代理人、スカウトなど数多くのサッカー関係者が訪れ、選手のプレーを視察していますし。それにFKアウダは、エストニアの名門クラブ「レバディア・タリン」(エストニア1部、チャンピオンズリーグ予選7回出場)とパートナーシップ提携を結んでいます。なので、彼らがヨーロッパの舞台を戦う上で必要なタイプの選手がFKアウダにいるかどうかを教えたり、こちらから選手を推薦するなんてこともやってるんですよ。

――ラトビアは、「ヨーロッパの玄関口」と言われているそうですが…

 これは現在の世界のサッカー界の流行語の一つです。ラトビアリーグで活躍し、ヨーロッパ各国のリーグへとステップアップする選手が多いのでこう言われるようになったんでしょうね。実際にFKアウダOBであるカスパル・ゴルクシュは、FKアウダで活躍を見せることによりスウェーデンリーグ1部、イングランド2部、プレミアリーグと着実にステップアップしていきました。FKアウダは、大金を選手に提供できませんが、後によりレベルの高いリーグで活躍するための準備、ステップアップの場を提供できると断言できます。

 みなさん、FKアウダで一緒にプレーし、ラトビアン・ドリームを叶えましょう!

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