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【ロングインタビュー】海を渡ったジャパニーズフットボーラー・赤星貴文「日本人として海外でプレーする意義」【第一部】

text by 長束恭行 photo by Yasuyuki Nagatsuka

海外移籍前提でプレーしたツエーゲン金沢

――まずはポーランドに渡ったんですよね?

「細かく言うと、最初はブラジルのグアラニで10日間だけ練習参加しました。その時にポーランドからテストに来ないかと。ブラジルでやるよりも僕の中ではヨーロッパでチャレンジしたいというのもありましたし。

 シロンスク・ブロツワフには一ヶ月半ほどいたんですけど、なかなか決まらなくて。結局はシーズン後半のタイミングだから即戦力が欲しい、みたいな。そのあと一度日本に帰ったんですが、帰国した次の日にもう一回ポーランドの違うチームにテストに行ってくれないか、と急に言われてとんぼ返り(笑)。

 ŁKSウッチは最初に契約をしてしまわないと登録期間が間に合わないため、複雑なタイミングでした。実質は仮契約みたいな感じですね。クラブは財政問題を抱えており、仮契約後のテストもテストにはならず、そのまま終わって日本に戻りました。

 他にベルギーなど色んな話があったんですけど、僕的にはもう少しコンディションを作ってフレッシュな状態でチャレンジしたかった。ツエーゲン金沢からはポーランドに行く前からずっとオファーをもらっていまして」

――ツエーゲン金沢は海外移籍を前提にプレーしても良いと?

「僕はもう海外に行きたいモチベーションが高くなっているし、それにチャレンジしたいという気持ちがあると話したら『ツエーゲンとしては海外に挑戦することは構わない。だけど、うちに来てくれないか』と言ってくれて。僕としても悪い状況ではなかったし、有り難い話だったんで、『夏場のタイミングでチャレンジできるのであれば』という話でまとまりました」

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