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【ロングインタビュー】海を渡ったジャパニーズフットボーラー・赤星貴文「日本人として海外でプレーする意義」【第四部】

text by 長束恭行 photo by Yasuyuki Nagatsuka

日本人としてプレーする意味

――プライベートな話だと、去年に結婚されて奥さんも一緒にシュチェチンに住まれています。海外でプレーする選手としては非常にプラスじゃないですか?

「私生活は大事なことですよね。とても感謝しています。食生活だったり、ストレス解消の面だったり。色んな話が出来るじゃないですか。僕らも普通に選手であり、人間であるので、凄く助かっている部分はあると思います。やっぱり男性と女性の感覚って違うんで。僕の奥さんはまったくサッカー分かんないですし、基本的に興味ないんですよ」

――試合は見に来られるんですか?

「来ますけど、サッカーを全然分かっていないんですよ(笑) でも、それぐらいがちょうどいいんです。僕としては、それが助かっているかもしれないですね。ちょっとサッカーにおけるストレスを話しても、彼女は何か聞いているようで聞いていないみたいな。それで、ちょっとサッカーを忘れられるというのがありますね」

――最後に聞きますが、海外で日本人としての看板を背負ってプレーしているという意識はありますか?

「それはいつも思っています。海外に住んでもいつでも自分は日本人だと思うし、そこに対するこだわりを凄く感じている部分はあります。最初の頃よりも今のほうが更に、注目されるようになればなるほど自覚していますね。逆にそれも良いことだと思うし、一つのモチベーションになって、更に高みに行けるようになっていけたらと思っています」

――目標というのは更に高いところですね。

「そうですね。今、海外で活躍している選手、例えば香川だったり、本田だったり、そういう選手達に対しても、逆に自分が海外に出てみて、彼らがいかに凄いか、いかに苦労してあそこまでなっているかというのを逆に感じています。

応援もしているし、更に彼らから刺激を受けているところもあります。そういうのも外国に来てから更に感じるようになりましたね」

――赤星選手もそんな立場になっていると言えませんか?

「なっていけたら一番いいなと思います。今後はどこに行くか分からないですけど、どこにせよ、人に目標とされるぐらいの選手になりたいですね」

【了】

プロフィール

赤星貴文(あかほしたかふみ)
1986年生まれ。藤枝東高校から2005年、浦和レッズへ加入。しかし、出場機会に恵まれずその後は水戸ホーリーホックやモンテディオ山形へ期限付き移籍。ツエーゲン金沢を経てラトビアのリエパーヤ・メタルルグスへ移籍。2011年よりポーランドのポゴン・シュチェチンでプレーする。ポジションはMF。
オフィシャルブログ:http://www.diamondblog.jp/takafumi_akahoshi/

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