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Jリーグ 11年前

首位浮上に貢献した今野と遠藤。代表戦士2人が得点で示した“ガンバの新たな顔”

26日の愛媛FC戦。先制されながらも逆転勝ちを収めたガンバ大阪。ゴールをあげたのは奇しくも代表戦でこの試合を最後にチームを離れる今野と遠藤。二人の得点にはこれまでガンバに足りなかった新たな“顔”が見える。

text by 下薗昌記 photo by Kenzaburo Matsuoka

先制されると未勝利だったガンバ大阪

 3得点の福岡戦に続いて、群馬戦では今季チーム最多となる5得点。2試合連続の大量点で、チームの表看板でもある「リーグ最多得点」をJ2でも体現し始めたG大阪だが、慎重居士な指揮官は、持論を変えようとはしなかった。

「今までもずっと言っているが、前の試合で5点取れたからといって、次の試合で取れる保証はない」

 G大阪に先立って行われた試合で神戸が敗れていたこともあり、勝てば首位浮上が見えていた愛媛戦。長谷川健太監督は、スカウティングの段階から順位的には決して好調とは言えない対戦相手を警戒していた。

「非常に素晴らしいチーム。試合内容と勝ち点がリンクしていない。厳しい試合になると思う」

 その言葉を裏付けるようにのしかかったのが、開始早々の11分に加地亮のミスから許した愛媛の先制点だ。クラブ史上初のJ2降格の憂き目をみた昨シーズン以降、先制されると苦戦を強いられる傾向があるG大阪。

 昨シーズンはリーグ戦の逆転勝ちはわずか2試合で、今季も開幕戦の京都を皮切りに、先に点を許したカードは1敗3分け。それ故に長谷川監督も「追う展開になったとき、どうするか」をチームの課題に挙げていた。

 パウリーニョがフィット感を見せつつあるのとは対照的に、平井将生と川西翔太は交代のカードとしては物足りず、愛媛戦のベンチメンバーに純然たるFW登録の選手はゼロ。

 そんな苦しい状況で大阪の雄は、勝負弱かった昨季にはなかった「顔」を見せつけた。「どのチームに対しても点を取りたいが、相手も対策はしてくる。交代選手やチームとしてのオプションを増やさないといけない」(長谷川監督)

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