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日本代表 11年前

本田が導いたW杯。“背番号4”はなぜ攻撃を活性化させられるのか【どこよりも早い日本代表採点】

4日に行われた日本代表対オーストラリア代表との一戦は1対1で終え、日本のW杯出場が決まった。アンラッキーな形で失点した日本だったが、終了間際のPKで辛くも引き分けた。

シリーズ:どこよりも早い採点 text by 植田路生 photo by Kenzaburo Matsuoka

本田の劇的PKで日本がW杯出場権を獲得

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攻撃を牽引した本田【写真:松岡健三郎】

 W杯出場を懸けた一戦となったオーストラリアとの大一番。日本代表のスターティングメンバーには本田圭佑と岡崎慎司が復帰した。11人の構成に驚きはなく、ザッケローニ監督が“正攻法”で挑もうとした意図が見て取れる。

 前半、日本は本田を中心に攻め込むが、オーストラリアも守備に人数をかけ、GKシュウォーツァーをはじめとして集中して日本の攻撃を弾き返す。チャンスはつくれど決定機は少なかった。逆に日本が前掛かりになったことでスペースが生まれ、そこを突かれるシーンもあった。

 ケーヒルへのロングボールは冷静に弾き返したが、裏をとられることもしばしば。両チームとも球際が激しく、オープンに近い展開となり、異様なテンションのまま後半戦へと突入する。

 後半、引き気味に守るオーストラリアに対し、日本がボールを支配する時間が多くなり、チャンスも増えてくる。しかし、あと一歩のところで決めきれない。すると、82分、左サイドをオアーに切り裂かれ、ふわりとしたクロスを上げられる。ボールはGK川島の頭上を越え、ゴールマウスへ吸い込まれた。

 難しい試合になってしまった日本はその後、攻勢を強める。なかなか崩せないジリジリとした展開が続くが、ロスタイム、ショートコーナーを受けた本田がクロスを入れるとマッケイの腕に当たりPKの判定。極度の緊張感の中、本田が豪快に中央に蹴り込み、同点に追いついた。

 試合はそのまま終了。1-1で引き分け、日本のW杯出場が決まった。

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