【J3構想の実態を探る】Jリーグ理事 大河正明氏に聞く、『J3』のアウトライン(前編)

Jリーグは早ければ2014年のJ3創設を目指している。これまでJリーグではどのような議論が交わされ、3部リーグ制はどのように進むのか。Jリーグ管理統括本部長の大河正明氏にJ3構想について話を聞いた。

2013年07月13日(Sat)15時48分配信

text by 宇都宮徹壱 photo Tetsuichi Utsunomiya
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【後編はこちらから】 | 【サッカー批評issue61】掲載

プロフィール

大河 正明(おおかわ・まさあき)
Jリーグ理事、管理統括本部長兼クラブライセンスマネージャー。97年、三菱東京UFJ 銀行からJ リーグへ出向。公益財団法人化やクラブライセンス制度導入に携わり、2012年より現職に。

 本誌が発売される頃(2013年3月10日)、おそらくJリーグはJ3創設に関する具体的なアナウンスを実施していることだろう※。このインタビューが行われたのは、2月20日。Jリーグ側としては、できればまだオープンにしたくないという想いもあったと思う。それでも、こちらの事情を酌んでくれたことについては、純粋に感謝したい。
(※Jリーグは2013年3月6日、J3創設に向けた具体的な指針を発表した。)

 取材に応じてくれたのは、Jリーグの理事・管理統括本部長・クラブライセンスマネージャーの大河正明氏。氏の前職は銀行員で、2年前に転職して以降は、クラブライセンス関連の業務を統括してきた。J3に関する私自身の考えは、大河氏への質問の中に凝縮されているので、ここで多くを語るのは控える。その上で今回のインタビューが、J3創設の是非を議論する上での叩き台となれば幸甚である。

なぜ、今、J3創設なのか?

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大河正明氏【写真:宇都宮徹壱】

――JFLに代わる3部リーグ、J3という名称は今年に入ってサッカーファンの間ではすっかり定着した感はありますが、私としては「JFLからアマチュアを排除したリーグ」という認識です。こうした議論は、いつ頃からスタートしているのでしょうか?

 元となる議論自体は08年からありました。J1・J2で40チームになったら、その後はどうするのか。そこでJFA・Jリーグ活性化委員会で議論を重ねてきました。(その結論として)例えばJFLを活性化させるにしても、Jを目指すクラブと、企業の福利厚生としてやっているクラブとでは、自ずと発想が違ってくる。例えば、ひとりでも多くのお客さんに来てもらうとか、ひとつでも多くのスポンサーさんに支えてもらうとか。そうなると(現状での)活性化は難しいだろうという意見になっていきました。

――J3創設への動きを加速させた要因として、J2昇格1年目の町田が1シーズンでJFLに降格してしまったことが少なからず影響していたと思うのですが、いかがでしょうか?

 インパクトはありましたね。ただJ3については、11年から話をしていていました。22チームになるので、場合によっては(J2から)落ちるクラブが出てくる。そこで救済策ではないけれど、せっかくJの理念を具現化して、地域に根差しているクラブがなくなってしまうことは、JもJFLも避けなければならない。そういったことを、ちょうど去年の今頃に議論していました。ただ、当時は長崎と讃岐しか(JFLでは)準加盟クラブがなかったので、J3というのは時期尚早なのかなという意見のほうが支配的でしたね。

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