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代表 11年前

ペップ=バイエルンの影響か。ポゼッションなんと75%、ドイツ代表で進むバルサ化

text by 本田千尋 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ペップの薫陶を受ける選手がピッチ上に6人

 試合は12分に、早くもドイツ代表が先制する。高い位置で奪ったボールを、ラームが中央で受け、ケディラにラストパスを送る。ケディラが放ったシュートは、相手DFに当たり、そのままゴールへ吸い込まれていった。

 前半の早い時間帯に先制することに成功したこともあってか、15分過ぎには、ドイツ代表はかなり余裕を持ったパス交換を見せるようになっていた。エジルが下がる、エジルが上がる。ミュラーが中に入ることがあれば、シュバインシュタイガーが前へあがることもあった。

 試合開始直後はエジルのゼロトップばかりに眼を奪われていたが、次第にそのようなサッカーをするドイツ代表が、どことなくあるチームに似ているように見えてきた。グアルディオラ率いる、現バイエルン・ミュンヘンである。

 そうしてドイツ代表のメンバーを改めて見直してみると、スターティングイレブンの中には、ノイアー、ボアテング、ラーム、シュバインシュタイガー、クロース、ミュラーと、常日頃グアルディオラの薫陶を受けるバイエルン所属の選手が6名、実に半数以上名を連ねている。GKから、CB、右SB、ボランチ、トップ下、右サイドと、配置のバランスもいい。

 そのメンバー構成は、2010年、W杯南アフリカ大会を制したスペイン代表の姿を思わせた。当時スペイン代表のスターティングイレブンは、半数近くが、シャビ、イニエスタといったFCバルセロナの選手、グアルディオラのサッカーを体現していた選手たちだった。

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