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日本代表 10年前

“96ジャパン”だけじゃない!将来のスーパースターがひしめくU-17W杯

text by 河治良幸

モロッコ躍進を予感させるタレントたち

 背番号は8番だが、ウルグアイのピツィシージョも攻撃の中心を担うタイプの逸材だ。A代表と同じく堅守速攻を武器とするチームにあって、1つのタッチで変化をもたらすことができる。

 ミドルシュートの精度も高く、基本スタイルは母国の英雄であるレコバに通じるものがあるが、ボランチもこなせるほど運動量が高く、現代サッカーに適応する新たなファンタジスタだ。端正な顔立ちも手伝い、欧州のビッグクラブに移籍がかなえば、国際的な人気を得ていくのではないか。

 攻撃的なポジション全体に目を向けると、モロッコのアタッカー陣は超の付く逸材ぞろい。その中でも右ウィングのジャーディの鋭い縦の仕掛けは特筆に値する。1トップのマルズークはイタリアの名門ユベントスに所属する選手で、ドリブルからダイレクトまで、あらゆる形で高い得点力を発揮する。

 シャドーストライカーのナシリは97年生まれの選手で、20年の東京五輪にも出場資格がある。左ウィングのサキはカットインからのミドルシュートが強烈だ。現在のA代表ではベルギーやコロンビアが注目を集めるが、数年後にモロッコがそういう存在になっても全くおかしくはない。

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