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香川真司 10年前

復調傾向の香川真司。好不調を判断する上で最もわかりやすいポイントとは?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

復調がわかる滑らかなトラップ

 調子が悪い時期の香川は、トラップがずれることが多々あった。ファーストタッチが武器の香川にとって、トラップの時点でタッチがずれるのは致命傷で、そうなるとトラップの次のプレーで後手を踏むことが多かった。

 しかし、この50分のシーンではロングボールを左足で、ベストなところに転がした結果、次のプレーにスムーズに移行できた。しかも利き足ではない左足で正確なタッチができたのだ。試合勘を取り戻し、復調しつつある何よりの証拠だろう。

 ソシエダ戦でほぼフル出場した香川は、ローテーションの関係で、今週末(10日)に開催されるプレミアリーグ第11節で先発できるかどうかは不透明だ。とはいえ、ソシエダ戦の活躍は、十分モイーズ監督が満足できるものだったはず。

 もし、ソシエダ戦での活躍が評価されて、左ウイングで先発できた場合、対面するのはフランス代表DFバカリ・サニャだ。現在30歳のフランス人サイドバックはフィジカルの能力が少しずつ低下しはじめているものの、難敵であることに変わりない。

 スピードで抜ききるのは難しいにしても、積極的なプレーは意識したいところ。そこで期待したのが左サイドバック、パトリス・エブラとの連携だ。

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