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長友佑都 10年前

前半苦しむも後半見事に修整を施した長友 継続したチャレンジで今季3得点目を呼び込む

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

前半は対面のエムバイエに苦しめられた

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2点目を挙げた長友【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ただ、フィニッシュに辿り着くのは容易な話ではなかった。オウンゴールで失点した後もリボルのは常にアグレッシブであり、長友の前にはインテルからレンタルされたエムバイエが立ちはだかった。19歳のセネガル人は、スピードとフィジカルを利してマッチアップを仕掛ける。これに対し長友の対処も雑になった。

 35分はフェイントで抜きそこね、そこを囲まれボールロスト。38分にはドリブルで突破も許した。44分にはエムバイエを抜くも、体を寄せられボールを失いかける。そこをボディバランスで耐えて左足を残し、そのままタッチライン際を突破したのは流石だったが、チャージで倒されたところPKは与えられなかった。

 もっとも後半、そんな空回りの状態を長友はきっちり修正する。突破を仕掛けるエムバイエにスピードで勝ち、ボールをカットしつつ、チャンスには前に出る。エムバイエを抜きニアへと正確に放った20分のクロスなど、後半の中頃から終盤にかけてはより積極的に前へと出ていた。

 そして長友のチャレンジは最後に、もっとも劇的な形で報われた。46分、アキレス腱の故障から復帰し、6カ月ぶりに出場を果たした主将のサネッティが中盤でボールを奪い突破。これをコバチッチが受け、ボールをキープしたのちに柔らかいパス。スペースには長友が走りこみ、この浮き球を右足のダイレクトボレーで打ち切っていた。

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