2015年の君たちは――。東京ヴェルディユース、花の92年組を追って:第1回 渋谷亮(中央大3年)

2013年11月22日(Fri)12時55分配信

シリーズ:2015年の君たちは――。東京ヴェルディユース、花の92年組を追って
text by 海江田哲朗 photo Tetsuro Kaieda , Yoshinori Shibuya
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「大学に入って、ずいぶん変わったと思います」

 中大のダブルボランチは4年生コンビが務める。今季の開幕時、その一角にどうにか食い込みたいと目論んでいたが、壁は厚かった。なお、その4年生コンビもプロ志望だが、どこかのチームに決まったとは聞いていない。「練習に取り組む姿勢もすばらしく、尊敬できる選手」と渋谷は語り、ふたりを指標とすれば否応なしに自分の現在地が指し示される。

「今季、前のポジションで学んでいることはたくさんあります。今年から試合に出て、成長できた部分もあると感じる。でも、プロで即活躍できるかといえば、それは別の話でしょう。だいたい、岐路に立った自分が迷っていること自体が気に食わない。その時点でダメなんじゃないかって思う」

 ヴェルディにしか興味がないと話していた気持ちに変わりはないか、訊ねた。

「はい、それは。今年の夏、2日間練習に参加させてもらいました。大学に行ってもそうやって気にしてもらえるのは、ありがたかったです。ただ、ヴェルディに戻り、チームの一員として力になれればいいですけど、そうなれないなら厳しい。過去の思い……温情みたいなもので戻されるのは違うと思います。それって一番良くないことじゃないですか?」

 君はいい男だなぁと、思わず口をついて出た。面と向かって、そんなことを人に言ったのは初めてだ。

「大学に入って、ずいぶん変わったと思います。いろんな人と話して、いろんな考え方を知った。それまでどれだけ狭い世界で生きてきたのか思い知った。サッカーも違う視点で見られるようになりましたね。

 ヴェルディではジュニアからユースまで一貫した哲学でプレーし、中大では異なるサッカー観を示されました。こっちのサッカーもあるよ、と教わった。

 自分が慣れ親しんだスタイルならプロでもやれるんじゃないかという気持ちになる一方、プロではさまざまな要求に応えなければいけないし、監督が変わるのも当たり前。これしかできません、というのは通用しない世界です」

 こうして話を続ける僕らの周辺はざわざわしている。ちょうど学園祭の準備期間中だった。キャンパス内は華やいだ空気が漂っている。

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