母国の誇りはどこへ? W杯抽選会で“強運”を願うイングランド代表の現状

W杯出場を決めたイングランド代表だが、自国での期待値は低い。低調なパフォーマンスを繰り返し、不安要素だらけ。サッカーの母国としての誇りはどこへ行ったのか。

2013年11月23日(Sat)13時28分配信

text by 山中忍 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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控えメンバー多いドイツに敗戦。内容でも…

 イングランド国民にとっては、改めて現実を直視せざるを得ない11月となった。母国代表がW杯出場を決めたのは前月半ば。予選最終節に持ち越されたが、ウェイン・ルーニーの先制ゴールと、スティーブン・ジェラードの駄目押しゴールという、2大看板の効力によるブラジル行き決定に国内は沸いた。

 優勝だ、と浮かれたわけではない。EURO2008予選敗退、2010年W杯16強敗退と続いたイングランドは、昨夏からのロイ・ホジソン体制で、18年W杯以降の優勝を目標に、再建の道を歩み出したばかりだ。

それでも、必勝となった予選最後の2試合で、アンドロス・タウンゼンドという新星ドリブラーが出現し、2連勝の原動力となったこともあり、国内のムードは前向きだった。

 ところが、翌月の親善試合では、1977年以来となる、ウェンブリー・スタジアムでの連敗が待ち受けていた。15日のチリ戦(2-0)は、今季好調のサウサンプトンから、アダム・ララナとジェイ・ロドリゲスが先発デビューを果たしたように、試用メンバーでの敗戦という言い訳も通用する。

 だが、18日のドイツ戦(0-1)には、ほぼフル戦力で臨んでいた。スタメンの大半は、来夏のW杯で先発が予想される面々。漏れていたのは、故障を抱え、控えに回ったジャック・ウィルシャーと欠場したセオ・ウォルコットらの若干名。にもかかわらず、得点差以上の内容差で敗れた。

 キャプテンのジェラードは、「互角だった時間帯は長い」と語った。たしかに、圧倒されてはいない。だが、ドイツのスタメンは控え選手中心。4名が交代した後半は、更に「2軍感」が強まっていた。それでも、勝者はパスのオプションを確保するムーブメントの量と、実際のパスの質で敗者を凌いでいた。

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