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堅守だが貧打、日本がW杯2戦目で対戦するギリシャ。勝ち点3を獲るためにどう戦うべきか?

ブラジルW杯、2戦目で戦うのがギリシャだ。2004年にはEUROを制したかつての欧州王者だが、ここ最近の国際舞台では目立った活躍をしておらず、確実に勝ち点3が欲しい相手だ。

text by 杉山孝

10試合中7試合が完封という堅守

堅守だが貧打、日本がW杯2戦目で対戦するギリシャ。勝ち点3を獲るためにどう戦うべきか?
ギリシャ基本フォーメンション

 欧州予選グループGでは、首位通過したボスニア・ヘルツェゴビナと同じ8勝1分け1敗で25ポイントを獲得した。得失点差で本大会への自動出場権を逃したのだが、その残した数字にチームの特徴がくっきりと表れている。

 10試合を戦って、許した得点はわずかに4ゴール。しかも、そのうち3点は、ボスニアとのアウェイ戦で喫したものである。実に7試合を完封しているのだ。

 決して前線からプレスをかけるなど積極的な守備だとは言えないが、低く設定された最終ラインの前、敷いた守備網に入り込んできた相手に1人2人と群がって、ゴールへの道筋を断ち切る。

 大柄な選手も多く、当たり負けをすることはほとんどない。ゴール前での個々が侵入者へのロックオンのスイッチを入れるタイミング、襲いかかる勢いとも迷いがなく、相手をシャットアウトする。

 CBのソクラティス・パパスタソプーロスは今夏、ドイツの強豪ドルトムントに5年契約で迎えられた。同じくブンデスリーガでプレーするキリアコス・パパドプーロス(シャルケ)は昨季半ばに負ったケガで長く戦列を離れているが、本大会までに戻ればギリシャ守備陣はさらに堅固さを増すことになる。

 小柄ながらも(183センチ)タックルや流れを読む眼に定評があり、負傷中の今夏にリヴァプールが獲得を検討したことからも、その能力の高さがうかがえる。

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