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2015年の君たちは――。東京ヴェルディユース、花の92年組を追って:第2回 大木暁(駒澤大3年)・相馬将夏(法政大3年)

眩い光を放った東京ヴェルディユースの92年組。プロに進んだ者もいれば、大学に進んだ者もいる。彼らの足跡を追う。

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「単位は……やばいっすね」

「サッカー部の3年生は15人いて、プロ志望は7、8人くらいかな。就活をしながらサッカーを続ける人もいます」

 と語るのは、大木暁(駒澤大3年)。11月28日、駒澤大玉川キャンパス付近のファミレスで話を聞かせてもらった。

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駒澤大・大木暁【写真:海江田哲朗】

 大木のポジションは右サイドバック。激しくアップダウンできる豊富な運動量と、チャンスの匂いを嗅ぎつけて前に飛び出す攻撃参加が特長だ。サッカーの話はさておき、以前から気になっていたことを先に訊ねることにした。大学1年の冬、最初のインタビューに際し、「勉強は全然ダメ。見た目通りです」と大木はけらけら笑っていた。あれから学業はどうにかこなしているのか?

「単位は……やばいっすね。今年、フル単(すべての単位を取得する)取って、来年40取れば卒業はどうにか、いやむつかしいかも」
 
 何をやっとるんだ、君は。2015年の君は、卒業できていない可能性もあるのか。大学で二度の留年を経験している僕に言われたかないだろうが、時には自分のことを棚に上げても注意を促すのが年長者の役目だ。大木、その計画はあからさまに無茶だぞ!

「なめてましたね。無知すぎました。ほかの学部だったら、サッカー部というだけで多少お目こぼしがあるんですけど、法学部は厳しくて」

 駒澤大にスポーツ推薦で入り、法学部を選んだ理由はじつに安直だ。練習参加したときの印象が良く、東京ヴェルディユース時代に対戦して一度も勝てなかったことが大木の負けん気を刺激した。また、東京ヴェルディジュニアの先輩である碓井鉄平(駒澤大4年)がおり、「うちに来いよ。勉強も面倒見てやるから」と言われ、同じ法学部に即決した。

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