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Jリーグ 10年前

わかりやすいJリーグになるために――。提案したい「抽選カンファレンス制」

text by 川端暁彦 photo by Kenzaburo Matsuoka

カンファレンスを地域で固定しない意図

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【草案】カンファレンス制の導入

 J1の下位チームとJ2の上位チームに差がないどころか、近年はJ2の上位チームこそ戦力が整っているという状況が多いのではないかという状況なのは確かだろう。ここで奇策に思われるかもしれないが、J1のクラブ数を増やしてみてはどうだろうか。具体的には24クラブである。

 今季で言えばJ2のプレーオフに出てきたクラブまでが「J1」だ。これを二つのブロックに分ける。地域は考慮しない。前年度優勝クラブと準優勝クラブをそれぞれのブロックにシード。あとはW杯などと同じく「ポッド」を作って、抽選で決める。どのポッドに入るかは過去5シーズンの勝点などでいいように思う。

 当初は前年度の偶数順位と奇数順位で分けることも考えていたが、抽選自体を大々的に行い、ここで大きな露出を作ったほうが良いのではとのアイディアを、とあるサポーターからいただき、これを取り入れることとした。

 各ブロック12チームで2回戦総当たりのホーム&アウェイ方式で22試合。これにプラスして、ブロックを超越した「交流戦」を総当たりで行い、これで12試合。計34試合で、現行リーグ戦と試合数は変わらない。

 交流戦の導入によって、カンファレンス制の欠点である「えー。今年は浦和とやれないのかよ!」といった不満を(ある程度、だが)緩和できるように思う。そもそもカンファレンスを地域で固定したりしないのは、まさにこの意図だ。

 降格は各ブロックの最下位チームと、11位チーム同士の「残留決定戦」で決める。そして最上位チーム同士によるチャンピオンシップで年間王者を決める。ポストシーズン制最大の欠点である「リーグ戦の王者が優勝しない」というモヤモヤ感は、この制度ならば発生しないし、何より一見さんに対しても「分かりやすい」。

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