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かつては酷評も今は溺愛。“キャプテン”メッシはなぜアルゼンチン代表でも輝けるようになったのか?

text by 藤坂ガルシア千鶴 photo by Ryota Harada

懸念材料は守護神か

 中盤から前線は全く問題がないアルゼンチンだが、不安材料はやはり守備にある。ガライとフェルナンデスのCBコンビは、2年前とは比較にならないほどパフォーマンスを向上させたが、それでもかつてのロベルト・アジャラほどの安定感をもたらすには至っていない。

 また、左サイドバックには現時点でマルコス・ロホがレギュラーとなっているが、攻撃参加から守りへの戻りが遅く、相手のアタッカーに裏をとられることが多い。

 更に現在、最も深刻な状態にあるのがGKのセルヒオ・ロメロで、所属先のモナコで控えに回されて出場機会を完全に失っている。それでも尚且つサベーラ監督がロメロのレギュラー起用にこだわっていることから、ワールドカップ本大会に向けて、ロメロが試合に出られる新しい環境を求めることが必須と言われている。

 サベーラ監督は、守備面での不備を圧倒的な攻撃力で補うチームを率いて、ブラジルに向かう。国内のメディアは今回の目標を「ベスト4入り」としているが、国民の願いはもちろん優勝だ。キャプテン・メッシが優勝カップを掲げて世界の頂点に君臨し、マラドーナを超える瞬間を、アルゼンチン国民の誰もが望んでいる。そしてもちろん、メッシ自身も。


担当記者による分析
目標:優勝
ノルマ:ベスト4

【了】

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