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【特別対談】加部究&幸野健一:理不尽が横行する高校サッカーの非常識。真の「プレーヤーズ・ファースト」が浸透するために必要なこと(その1)

シリーズ:【特別対談】加部究&幸野健一 text by 森哲也 photo by editorial staff

サッカーを通じたボトムアップ的な教育が、必ず日本を助けてくれる

――それは地道な活動だと思うんですけど、現状を変えるには長い時間が必要だと思いますか。

加部 さっき幸野さんが仰った学ぶ指導者が2割だったとしても、この2割の方がもっと結果を出して、こういう方法でも結果が出るんだという状況が際立ってきたりすると…。

――潮の目が一気に変わる可能性はある。

加部 誰が見ても、朝から晩までサッカー漬けで、坊主頭で頑張るよりはいいわけですからね。

幸野 それは僕も畑さんといつも言っていることで、やっぱり結果が大事だし、学ぶ指導者たちが結果を出していってくれるのが一番の近道じゃないですか。今回(の選手権)も滋賀の綾羽高校とか。

加部 松商学園(長野)もそうですよね。

幸野 そう、実際ああいう高校が出てくるようになってるじゃないですか。それがもっと広がって欲しいですね。僕はサッカーを通じたボトムアップ的な教育が、必ず日本を助けてくれると思います。

 例えば畑先生のボトムアップの考え方、ヨーロッパではスタンダードですよね。放っておいても、俺は俺は、みたいな子がたくさんいるから。日本では指示されるのが当たり前でやってきた現状があるけれど、だからこそちょっとボトムアップ的なことやるとすごく変わる。

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