指揮官の一貫性なき選手起用が招いたマンUの低迷。“浅はかさ”の犠牲になった香川が立ち向かうプロ生活最大のサバイバル

2014年02月05日(Wed)11時39分配信

シリーズ:フットボール母国の神髄
text by 森昌利 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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子供のような浅はかさ

 BBCの電子版は、この試合結果を報じたページで、「モイーズの記録破りのシーズン」という見出しをつけ、5つの記録を掲載した。

1.1984年12月26日以来のストーク戦敗戦(奇しくもこの試合でストークの指揮を取ったマーク・ヒューズ監督が、ブライアン・ロブソン等とともに、この試合をマンチェスター・ユナイテッド選手として戦った)。

2.スウォンジー相手の初敗戦。

3.1972年以来となるニューカッスル戦敗戦。

4.1992年以来となるエバートン戦敗戦。

5.1978年以来となる、オールド・トラッフォードでのWBA戦敗戦。

 前述したが、マンチェスター・ユナイテッドの2月の段階での8敗はプレミアリーグ発足以来最多だという。今後、アーセナル、リバプール、マンチェスター・シティとの対戦も残っており、このままでは13位に沈んだ1989-90シーズン以来となる二桁敗戦を喫する可能性も高い。そうなれば、4位以内の欧州CL出場権確保も絶望となるだろう。

 ただし、そういった結果も“コンディションよりスーパースター”という、名前優先の起用を見ていると、モイーズ監督の自業自得ではないかと思えてくる。こうした起用をして、結果が出ないと、様々な形でチーム内に不信感がつのるのではないか。

 中でも香川のメンタルが一番心配だ。試合後モイーズ監督は、香川のメンバー落ちについて「体調の問題ではない」と話していることから、この処遇は戦力外通告にも近い。

 しかしこの時期、移籍期間も終わってこの処遇はきつい。

 それに加え、確かに移籍金はきっちり3倍だったが、この2試合でそれほど素晴らしい活躍をしたわけでもないのに、マタを持ち上げるモイーズ監督の言葉には、子供が新しい高価なおもちゃに夢中になるような浅はかな響きもあって、気持ちが暗澹とする。

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