指揮官の一貫性なき選手起用が招いたマンUの低迷。“浅はかさ”の犠牲になった香川が立ち向かうプロ生活最大のサバイバル

巨額の移籍金でマタを獲得も、マンチェスター・ユナイテッドの苦戦は続いている。そればかりか、モイーズ監督に見られるのは一貫性のない選手起用。記録破りの低迷による焦りなのか、選手たちからも不満が出てもおかしくない。香川にもサバイバルが訪れたと言えるだろう。

2014年02月05日(Wed)11時39分配信

シリーズ:フットボール母国の神髄
text by 森昌利 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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ストーク戦、本当に不運だったか

「We were extremely unlucky(我々は極めて不運だった)」

指揮官の一貫性なき選手起用が招いたマンUの低迷。“浅はかさ”の犠牲になった香川が立ち向かうプロ生活最大のサバイバル
モイーズ監督は「極めて不運だった」と語るが…【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「extremely」という言葉は「もうこれ以上はない」というニュアンスが含まれている。

 モイーズ監督は、ストーク戦直後のTVインタビューで敗戦理由をそう語った。

 確かに前半11分にCBのエバンス、同45分にもうひとりのCBジョーンズと、ディフェンスの要2人が揃って計算外の負傷退場。また、先制点は相手MFアダムスの直接FKだったが、ゴール前でキャリックがこのボールをひざに当て、コースを大きく変えたことで決まってしまった。

 さらに、モイーズ監督は、アダムスの2点目は「お手上げのワールドクラス」と発言。リバプールを追われたスコットランド代表にしてはやり過ぎのゴールと示唆。ついでに言えば、この日のストークにはものすごい強風が吹き付け、コンディションも悪かった。

 しかし、疑惑のPKもなく、退場者も出さずに11人で90分を戦った試合。「extremely」という言葉を使うほどの不運はなかったのではないか。

 僕は逆に、後半、2点目を奪った後も決定機を作り続けたストークが、3点目を奪えなかったのは不運だと思った。

 とくに後半17分、ストークMFアルナウトビッチが放ったシュートは限りなく3点目に近かった。

 スタッツを見ると、ポゼッションはマンチェスター・ユナイテッドの62%だが、枠内に飛んだフィニッシュはストークの6対4。決定機の質で格下ストークが上回ったと言えるだろう。

 今季、早くもリーグ8敗目を喫した直後、モイーズ監督の様子はまさにぼろぼろという感じだった。

「どうやって勝てばいいのか分からない」

 極めつけの不運を嘆いた後、50歳のスコットランド人監督はさらにそう嘆いた。けれども僕には、この結果はモイーズ監督自身が招いたものとしか思えない。

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