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連載コラム 10年前

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。ネイマールの才能はいかにして磨かれたのか?(その4)

シリーズ:W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール text by 田崎健太 photo by Yfff , Sachiyuki Nishiyama

スカウトが語る。優秀な選手を輩出する理由

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サントスの下部組織でスカウトを務めるギリェルメ・ドス・パッソス・ゴメス氏【写真:Sachiyuki Nishiyama】

 ペレのいた時代から、ロビーニョ=ジエゴ、そしてネイマール=ガンソまで、サントスはブラジル人の愛する、フッチボウ・アルチを貫き通してきた。

 ブラジルに数多のサッカークラブがある中、どうして冴えない小さな港町にある、サントスがフッチボウ・アルチを体現する選手を継続的に輩出してきたのか――。

 サントスの下部組織でスカウトを務めるギリェルメ・ドス・パッソス・ゴメスにこの質問をぶつけたことがある。

 すると「この間も訊ねられた。同じ答えを繰り返していいかい?」と悪戯っぽく笑った。

「サントスの海岸ではいつでもボールを蹴ることが出来る。ここの砂の質は固いのが特徴だ。きちんとボールを扱う技術が必要となってくる。それがサントスFCから優れた選手が出てくる理由の一つだろう」

 ギリェルメもまたサントスの下部組織で育った。プロ契約の年代になった頃、怪我をしたこともあり、フットサルチームでプレーするようになった。4年前からサントスの下部組織に関わるようになった。

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