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2014補強診断 10年前

サガン鳥栖、2014補強診断。底上げ完了、豊田・水沼ら残留は大きな“補強”

text by 編集部 photo by Kenzaburo Matsuoka

攻撃陣も厚み増す。底上げが見られる

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主力がほぼ残留し底上げがなされた【写真:松岡健三郎】

 守備が不安定だった昨季序盤は、本来MFのキム・ミヌが左サイドバックとして起用されていた。

 しかし、今季は本職の安田理大を獲得。攻撃力の高い安田とキム・ミヌが左サイドで組めば、藤田も絡んで効果的な崩しが期待できる。右サイドバックには守備力の高い丹羽がいるため、左サイドが攻撃の核となるだろう。

 また、センターバックには韓国大学選手権でMVPを獲得したキム・ミンヒョクを獲得した。

 さらに、11年、12年と広島から期限付き移籍し、高い守備力で貢献した岡本が、今季再び期限付きで加入。岡本が広島に復帰していた昨季は、中盤の守備力に課題を残す結果となっていたが、この問題を解決する補強となった。

 そのほか、ボランチには谷口も期限付きで獲得。強靱なフィジカルと運動量を生かして、相手ゴール前に飛び込んでいくプレーは、新たな攻撃のプションとして期待できる。

 前線では、昨季主に左サイドを担った野田隆之介を名古屋に放出したものの、菅沼を磐田から期限付きで獲得。近年は出場機会を減らしているが、左右両サイドをこなせるため選手層に厚みの出る補強となった。甲府から獲得したチェ・ソングンもポジション争いに加われば、選手層は一気に厚くなるはずだ。

 そして、林と菊池と同じく、金井貢史と播戸竜二が昨季の期限付き移籍から完全移籍で加入。昨季終盤の良い流れを維持できる補強となったし、選手本人にとっても完全移籍で腰を据えてプレーできるのはプラスだ。

 2012年から特別指定選手となり、昨季2試合に出場したGK藤嶋栄介も今季から正式に入団した。

 チームを離れた選手では、野田以外に主力となった選手はおらず、戦力を落とす事なく底上げに成功した印象だ。

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