アビスパ福岡、再建への道。経営危機に直面したクラブを救った地元企業「ふくや」

2014年03月12日(Wed)15時14分配信

text by 海江田哲朗 photo Tetsuro Kaieda
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3時間で売り切れたアビスパ福岡支援ギフト

 川原社長の語る「あのとき」とは、1978年を指す。

 1950年代、野武士軍団と呼ばれ、日本シリーズ3連覇を成し遂げた西鉄ライオンズは、太平洋クラブライオンズ、クラウンライターライオンズと母体を変え、1978年、西武グループに買収された。埼玉県所沢市に移転し、西武ライオンズと名称を変え、現在に至っている。

 そうして福岡からプロスポーツの灯が消えた。1988年11月、福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)が誕生するまで、その期間は10年に及んだ。

 川原社長は言ったそうだ。

「あのときも地元企業はみんなで頑張ろうと支援した。だが、どこも限度っちゅうもんがある。充分にお金は出しとるやろ。もうこれ以上はできんぞ。そう言い合っていたら、所沢にぽんっと行ってしまった。あれから福岡の人たちがどれほど寂しい思いをしたか。あとになって後悔しても遅い」

 宗さんはクラウンライターライオンズ時代の平和台球場の光景を記憶している。

 小学生の頃だった。スタンドは閑散としており、試しに数えてみたら100人程度だった。内野と外野の仕切りはなく、スタンドをぐるっと一周できた。一升瓶をぶら下げたおっちゃんが、フェンスにしがみつき、手近な選手に叫ぶ。

「きさん(貴様)、このあと中州に行くことばっか考えとっちゃろうが!」

 品のないヤジがばんばん飛ぶ。宗さんはそれが面白くて球場に足を運んだ。平和台球場が主をなくしたのは1、2年後のことだ。

 ふくやのアビスパ支援企画は広く伝わり、予約注文が殺到した。(続きは『サッカー批評issue67』にて、お楽しみ下さい)

サッカー批評 issue67

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