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昨季は勝利も今季はレアルに完敗。ドルトムントはなぜ“らしさ”を失ってしまったのか?

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

逆転には厳しい状況

 57分、モドリッチからパスを受けたロナウドが、バイデンフェラーをかわして3点目となるゴールを奪った。ドルトムントもカウンターからロイス、オバメヤン、ムヒタリヤンがカシージャスの待つゴールへと迫るが、最後のところを決め切ることが出来ない。

 64分、ムヒタリヤンに代えてホフマン、67分、ピシュチェクに代えてシーバー、そして74分にはケールに代えてヨジッチをクロップは投入するが、終ぞドルトムントらしさを十分に発揮することはできなかった。特有のプレッシングは機能しないまま、試合終了の笛がなった。

 1stレグの90分を終えて、マドリーが3-0のスコアで折り返すこととなった。3点差というスコアは、ドルトムントからすればどうしようもない点差という訳でもないが、やはり厳しいものだ。

 2ndレグは8万人が声を荒げて後押しするホームでの戦いとなり、そしてレヴァンドフスキが戦線へと戻ってくるが、いかんせん怪我人が多く、ベストイレブンを編成することができない。

 昨シーズンの準決勝は3点差のスコアで折り返されたマドリーが、第2戦のホームで猛り狂ってドルトムントを攻め立てたが、今シーズンは逆の展開になるだろう。レヴァンドフスキを中心としたドルトムントは、果敢に攻め立てマドリーをすんでのところまで追い詰めることは出来るかもしれない。

 そしてマドリーを迎え撃った第2戦の結果がどうなろうとも、間もなく今季は終了する。未来は直ぐにやってくるのである。

【了】

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