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CLベスト4、1stレグ。マドリーに立ちはだかる“ペップとバイエルン”。二つの宿敵を叩けば、悲願のデシマへ大きな弾みに

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Ryota Harada

連覇への気運高まるバイエルン。バルサを粉砕した昨季の再現なるか

 対するバイエルンも主力ではジェルダン・シャチリ、チアゴ・アルカンタラが負傷によって欠場する見込みだ。とは言え、その影響を感じさせないほどに選手層は充実している。

 実際、この2人が欠場したベスト8のマンチェスター・ユナイテッド戦でも大きな影響はなかった。ユナイテッドが“超守備的”な戦い方を選択したため苦戦したように感じられるが、バイエルンとしては「全く問題なく勝ち上がった」という印象を持っているはずだ。

 バイエルンにとって唯一の不安材料と言えるのは、3月25日のブンデスリーガ第27節で早々にリーグ連覇を決めて以降、今シーズン初の連敗を喫するなど調子を落としていることだ。しかし、これはCL連覇という偉業へ向けた準備期間と位置づけていたための結果だろう。

 現在もアトレティコ・マドリー、バルセロナとの三つ巴の優勝争いを繰り広げ、コパ・デル・レイ決勝でのクラシコという激しい試合をこなしてきたマドリーよりもフレッシュな状態で試合に臨めるはずだ。

 ここ5シーズンで4度目の決勝進出に加え、88-89、89-90シーズンのACミラン以来となる連覇への気運が高まってきているバイエルンだが、バルセロナを粉砕した昨シーズンのベスト4の再現へ期待が高まる。

 CL10度目の優勝“ラ・デシマ”を狙うマドリーにとっては、遅かれ早かれ必ず倒さなくてはならない相手がペップ・バイエルンだ。この二つの宿敵を同時に叩けば、大きな弾みとなるはず。アウェーゴールを許してしまえば、決勝進出の確率が一気に下がってしまうだけに90分間集中を切らずに戦って欲しい。

【了】

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