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【連載】サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』<第五話>銀星倶楽部女子サッカー部の前に現れた新たな刺客となるプラチナブロンドの少女

“従来にないサッカー近未来小説を世に送り出す”という新連載プロジェクトの第五話。廃部の危機からなんとか脱しつつある銀星倶楽部女子サッカー部の練習場に、そのタイミングを計ったかのように、新たな刺客となるプラチナブロンドの少女が現れる。幼い風貌からは想像しがたい冷静な判断力と東欧仕込みの正確な個人技の前に銀星女子のメンバーは一方的な敗北を喫し、屈辱を舐めさせられ……

前回までのあらすじ

【連載】サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』<第五話>銀星倶楽部女子サッカー部の前に現れた新たな刺客となるプラチナブロンドの少女
Illustration by Katsura TAKADA

 パラグアイのクラブ「リベルタ」に所属する日本人サッカー選手「群青叶(ぐんじょう・かなえ)」は、南米大陸二大カップ戦のひとつ、コパ・スダメリカーナ遠征に参加。コロンビア西岸の都市カリにてベスト8進出をかけた決勝ラウンドに臨んだ。この試合でPKを外し、サッカー賭博に大番狂わせの結果を招いた群青は、大量の資金流出を余儀なくされた麻薬密売組織の怒りを買い拉致されるが、東京のプロサッカークラブ「銀星倶楽部」常務、松重崇(まつしげ・たかし)によって救い出され、帰国する。

「銀星倶楽部」オーナー上水流領(かみずる・かなめ)の死後、領の嫡外子である群青は同クラブの社長に就任。経営危機に揺れるクラブの再建に乗り出す。
 しかし腹違いの姉である上水流奏(かみずる・かなで)がインテルクルービの専務であった事実の発覚を皮切りに、次々と衝撃的な出来事――1部残留に貢献したカジミエシュ・チェシュラック監督の更迭とインテルクルービによる「横取り」、銀星倶楽部の女子部にあたるGEKKOコンピュータシステムサッカー部の解散とそれを批難するキャプテン栢本里昴(かやもと・りよん)の出現――にさらされ、新米社長の群青はうろたえるばかり。

 リーグの理事会と実行委員会で初めて対面した「インテルクルービ」オーナー神足一歩(こうたり・かずほ)は心身ともに充実し、経営理念には筋が通っていた。彼我の差を実感する群青。そこへ里昴から進捗を訊ねる電話が。気落ちしている暇はない。スタジアムの優先使用権をインテルクルービに譲ることが決まった銀星倶楽部の役員会で、群青は女子部の再建を主張。問題の解決に向けて一歩を踏み出した。

 三軒茶屋で反体制勢力による突発的な暴動に出くわした群青は、混乱のさなか児童を助けだしたことから、地元の愚連隊を取り仕切る男にしてスーパーマーケットチェーンの経営者、山田(やまだ)と出会う。山田は彼なりの目論見で群青を援助したいと申し出てきた。具体的な段になって、山田はホッケー界の裏番だと自称する若い女性アスリート、ミダイを呼ぶ。そのミダイは話し合いのためやってきた里昴から、チームメイトに「蓮田(はすだ)チカ」というろう者サッカー代表がいると聞き、激しく動揺する。そして血相を変え、チカに逢わせてくれと里昴に懇願するのだった。

続きは、サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』特設サイトで。

エンダーズ・デッドリードライヴ

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