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ブンデス日本人選手、第33節現地採点を振り返る。敗戦も孤軍奮闘の岡崎。EL争いは最終節に決着へ

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

敗戦も岡崎にはまずまずの評価

 知略家として知られるトゥヘルはボルシアMGのアタッカー陣を警戒し過ぎたようだ。「ファンタスティック・フォー」と呼ばれる4人を意識した5バックは、65分に右ウィングバックのポスペクのクロスから、チュポ・モティングがゴールを上げるなど一定の効果はもたらした。しかし結局77分にも、今度は3枚の左のスペースからクラマーにシュートを打たれ3失点目を喫してしまう。

 そしてその5バックが岡崎にいつも以上の負担を強いることになったのも事実である。CFの岡崎を中心とした攻撃は、単発的なものに終始してしまった。カウンターを狙う場面では、まず岡崎に預けて速攻を狙おうとするが人数が足りず上手くいかない。

中盤からのボールを受けて前を向いても、サポートのない岡崎にCBのヤンチュケが対応した。また中盤で味方がボールを持ったときに、動き出してはいたがボールの来ない場面もあった。

 KickerとBildが岡崎に与えた「4」は、CFとしてゴールという決定的な仕事をすることは出来なかったが、対ボルシアMG戦でのチーム戦術の中では致し方ないところもある、といったところだろうか。

 90分を終えてマインツは1-3のスコアで対ボルシアMG戦を落とすこととなった。勝ち点を50とし、依然としてヨーロッパリーグ圏内の7位に付けるマインツだが、8位のアウクスブルクは勝ち点が49と、すぐそこまで迫っている。次節はホームで迎える最終戦ということもあり、色々な意味で勝ちを手にして終わりたいところだ。

 敗戦の中でも変わらず精力的な姿を見せた岡崎は、最終節のハンブルガーSV戦でも同様の姿勢で、チームの戦いに貢献するに違いない。

【了】

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