フットボールチャンネル

ブンデス日本人選手、第33節現地採点を振り返る。敗戦も孤軍奮闘の岡崎。EL争いは最終節に決着へ

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

マインツの堅い守備を破ったボルシアMG

20140506_okazaki
岡崎慎司【写真:原田亮太】

 その中で岡崎は、タイミングを見てガイスからのロングボールに飛び出し、また前線から降りて、モリッツからクサビのパスを引き出すなど、いつもと変わらず最前線で精力的な姿を見せていた。守備面では相手ボランチのクラマーとノルドヴァイトに対応する。いつもよりディフェンスに人数を割いたチームにあって、前線での負担は大きかったが、奮闘し続けた。

 対ボルシアMG戦での岡崎に対して、Kickerは「4」、そしてBildも「4」という数字を付与した。6段階の中での「4」は決して良い印象はないが、この数字は妥当と言える。

 ボルシアMGがマインツにボールを回される格好で拮抗していたバランスは、22分に崩れることとなった。一度は弾かれた左からのCKを、コルブが拾い直して、またクルーゼが左サイドからクロスを送る。

ファーサイドにいたドミンゲスがヘッドで繋いだボールを、シュトランツルが頭で押し込んだ。前半を0-1とし、ボルシアMGがリードして折り返す。

 リードされてなおマインツは5バックの布陣でゲームを続けたが、大外の2枚、左のジュニオール・ディアズと右のポスペクが、中央の3バックに対してウィングバックのような形を取った。前半に比べてときおり高いポジションを取りながら、マインツは反撃を試みる。

 ボルシアMGもマインツの動きに対応した。中央の3枚に対してはクルーゼ、ラファエルが1人で相対し、両相手ウィングバックの裏のスペースに人数を掛けて迫ろうとする。そして54分、その左サイドを突いたヘアマンからのグラウンダーのクロスが、中央を流れて右サイドのクルーゼへ。クルーゼが振り向き様に左足を一閃した。スコアは0-2となってしまう。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top