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ブンデス日本人選手、第33節現地採点を振り返る。敗戦も孤軍奮闘の岡崎。EL争いは最終節に決着へ

ブンデスリーガには多くの日本人選手がいる。彼らが現地でどのような評価を受けているのか。先日行われた第33節の「Kicker」「Bild」の両誌の採点から読み解いていく。

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

ヨーロッパを懸けた戦い

ブンデスリーガ第33節日本人選手採点

Kicker誌(2014年5月5日付)
岡崎慎司「4」清武弘嗣「6」細貝萌「5」酒井高徳「5」
Bild誌(2014年5月5日付)
岡崎慎司「4」清武弘嗣「6」細貝萌「4」酒井高徳「4」
(長谷部誠、内田篤人、乾貴士、酒井宏樹については試合出場なし)

 長かったシーズンも終わりを告げようとしている。13-14シーズンのブンデスリーガも残すところ2節となった。

 第33節、岡崎慎司所属のマインツはボルシアMGとのアウェイゲームに臨む。ブンデスリーガでの自己最多得点をさらに更新した岡崎のゴールによって、前節ホームでのニュルンベルク戦を勝利で終え、マインツは順位を7位とした。ボルシアMGはシャルケとのアウェイを制して、順位は6位に付けている。

 ブンデスリーガではシーズン終了時点で5位、6位、7位にヨーロッパリーグへの出場権が与えられる。試合開始前にはボルシアMGのゴール裏に「EUROPA POKAL(ヨーロッパカップ)」という横断幕が掲げられたように、ヨーロッパの舞台を強く意識するチーム同士の戦いとなった。

 岡崎慎司がCFのポジションで先発出場したマインツは、ディフェンスを5バックとしてボルシアMGに相対した。相手前線の強力な4枚、アランゴ、ラファエル、クルーゼ、ヘアマンを警戒してのことである。

 試合開始からしばらく、作戦は功を奏した。ディフェンス時には岡崎1人を前に残して5-4-1といった形で構えたマインツが主導権を握る形となり、ボルシアMGは5バックを崩すことができない。

 5枚のディフェンダーを前にして、クルーゼが中盤に降りて左サイドのアランゴへ、アランゴはボランチのクラマーにパスを送り、クラマーはまた右サイドを上がったSBのコルブへと、ボールを回し続ける。序盤はマインツの手堅いサッカーが、そのままゲームそのものを手堅くしていた。

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