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伊メディアが主審を問題視「もう一人のモレノ」。敗退のアズーリは酷評、バロテッリめぐっての分裂もリーク

ウルグアイに敗れ、グループ敗退が決まったイタリア代表。この試合、噛み付き事件を起こしたスアレスと見逃した主審をイタリアメディアは痛烈に批判した。だが、それよりも厳しい指摘は、代表そのものに関してだ。伝統国が2大会連続で失態。組織そのものの変革も迫られている。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「もう一人のモレノだ。スアレスへの措置はスキャンダラス」

伊メディアが主審を問題視「もう一人のモレノ」。敗退のアズーリは酷評、バロテッリめぐっての分裂もリーク
プレー中、キエッリーニに噛んだと思われるスアレスだが…【写真:Getty Images】

「これは恥ずべきことだ! スアレスは僕を噛んで来たんだ。審判も見ていたというのに『故意じゃない』なんてことを言う」。プレー中、スアレスに噛まれたキエッリーニは激高した。

「どうせイタリアの失敗が騒がれるんだろうけど、僕らの敗退はジャッジに左右されたからだ。マルキージオの退場の原因となったジャッジはさらに酷く、お笑いだ」。プランデッリ監督も同調する。

「向こうはまともにシュートを打って来なかったのに、こんな敗退は馬鹿げている。レッドカードに値するようなファウルはなかった。一方でキエッリーニについた(スアレスの)歯形は確認した」と呆れた様子で語り、「ジャッジに左右された? もちろんだ」と語っていた。

「もうたくさんだ。キエッリーニのようにDFがちょっと激しく当たってくれば、犬みたいに噛み付いてくるなんてあり得ない」。ガゼッタ・デッロ・スポルトの、スアレスに対する寸評の一節である(評点は3)。

 同紙はまた、ロドリゲス主審も激しく非難。「もう一人のモレノだ。スアレスへの措置はスキャンダラス、マルキージオへのレッドカードも不正だ」。2002年日韓W杯韓国戦の記憶を引っ張りだし、あのバイロン・モレノになぞらえて報じていた。

 しかしスアレスのことも、ロドリゲス主審のことも、話題のほんの一部でしかない。メディアの批判の焦点は、イタリア代表の失態そのものに当たっている。「LO SFASCIO(『崩壊』ガゼッタ・デッロ・スポルト)」「AZZERATI(『ゼロに戻せ』コリエレ・デッロ・スポルト」)という見出しを掲げていた。

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