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『レ・ブルーは人々のハートをつかんだ』。ドイツに敗戦も将来への光が見えたフランス。「98年W杯を、2年後のユーロで再現できる!」

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

サポーターは希望抱く「98年W杯を、2年後のユーロで再現できる!」

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ディディエ・デシャン監督【写真:Getty Images】

 テレビ解説者たちは、お茶の間のショックを和らげようと配慮したのかレ・ブルーを持ち上げた。

 現地中継を担当した解説者は「ほんの1点差。フランスはドイツを十分動揺させた。力量は50-50。勝ち抜けるだけのポテンシャルはあっただけに残念だ。ドイツは終盤、足が止まっていた。

 延長戦になっていたら、この流れならフランスの勝利も十分ありえた。決定機はなかったが、チャンスはつくり、フランスがドイツを追いつめていたのは、スタジアムの空気からも感じられた」と熱弁をふるった。

 スタジオのゲスト解説者、元リヨンのDFブームソンも「戦いぶりは評価できる。2016年のユーロでは間違いなく優勝候補だ」と称えた。

 エリック・ロイ(元ニースの選手)は「前半は、相手が裏をとりにくるプレーをしていたわけでもないのにディフェンスラインを下げすぎた」と課題を指摘したが、やはり「互角の戦いだった」と結んでいる。

 パブリックビューイングが行われていた市庁舎前広場には寂寥感が漂っていたが、サポーターたちには希望も芽生えていた。

「98年W杯を、2年後のユーロで再現できる!」

「この大会で皆が一つになったということを実感できた。その感覚が素晴らしかった。2年後のユーロではきっと…」

「また2年後、俺たちは帰ってくる。そこでまたドイツと対戦しようじゃないか!」

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