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意外と知られていない審判の常識。「エリア内は厳しく」「PKの帳尻合わせ」は正しいのか?

text by 編集部 photo by Getty Images

実は間違っていることも多い通説や常識

 2つめについては、たとえ前半のPKの判定をミスだと認めていたとしても、ここで埋め合わせをしたら2つめの判定ミスをしてしまうことになる。一見フェアなようでいてフェアではない。

 サッカー通の間で“常識”とされていることが、実は間違いということは意外に多い。そしてその間違った常識が“正しいもの”として広まってしまっているのも事実。西村氏に批判が集まったように、難しいレフェリングの場面で判定後に否定的な声が多くなってしまうのはこのためだ。

 W杯は世界中からトップレベルの審判が集う。たまには審判やレフェリングに注目して試合を観戦してみてはいかがだろうか。きっと、サッカーへの理解が深まるはずだ。


松崎康弘著『ポジティブ・レフェリング ファウルが減る! ゲームがおもしろくなる! 驚きのサッカー審判術』はデコ発行。B6変形、224ページ、本体価格:1500円+税。

同書の刊行を記念して松崎康弘さんによるトークイベントが7月11日(金)18時半から東京・神保町の書泉グランデにて行われる。詳しくはこちら。

「サッカーのすばらしさを引き出そう! 日本サッカー協会前審判委員長・松崎康弘が語る 「ポジティブ・レフェリング」のすすめ」

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