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本田圭佑 10年前

ミラン連勝も“ドタバタ守備”の改善急務。本田は2戦連発で信頼掴むも、10番の証明は次節ユーヴェ戦の活躍次第

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

先制アシスト&勝ち越し点の活躍も、パルマ守備陣の酷さ目立つ

 先制点が入ったのは前半25分。相手に当たったこぼれ球が本田の足元へ。この“ラッキーボール”から上手くチャンスを作り出し、移籍市場最終日に加入したボナベントゥーラの移籍初ゴールをアシストした。

 この時点でミランが5本目のシュートだったのに対してパルマは0本。この先もミランが押し続けるかと思われたが直後の27分、ビハインドを背負ったことで前への圧力を強めたパルマがカッサーノの得点で同点に追いつく。

 この同点弾によって引き締まった試合となる可能性もあったものの、パルマの勢いは続かず、37分に前述の攻撃の形そのままのプレーで本田が2戦連続ゴール。

 もちろん、アバーテからのクロスをヘディングできっちり決めた本田のプレーは素晴らしいが、ゴールに至るまでの一連の流れにおけるパルマの守備は、かつてカンナバーロやテュラムを擁してセリエA屈指の守備陣と呼ばれた頃からは想像もつかないほど酷いものだった。

 さらに、前半終了間際にはメネズがPKを決めて3-1。早くも試合は決まったかに思えた。

 しかし、このリードを持ってしても安心出来ないのが今のミラン。後半5分にフェリペのゴールで1点差に詰め寄られると守備陣は大慌て。ボールを奪っても攻撃に繋げることが出来ず、同13分にはボネーラが2枚目のイエローカードで退場。

 1人少なくなったことで中盤の枚数を削ってDFを投入するために本田がラミと交代。さらにはアレックスも負傷でサパタと交代。ミランはCBが一気に2枚とも入れ替わる状況となった。

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