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元日本代表監督トルシエ氏、アジアカップでの経験を語る「私には20人のアシスタントコーチがいた」。必要なのは「安定性」と「組織力」

text by 編集部 photo by Getty Images

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元日本代表監督トルシエ氏【写真:Getty Images】

 来年の1月、日本代表はオーストラリアで開催されるアジアカップに臨む。

 そのアジアカップの公式ウェブサイトに元日本代表監督、フィリップ・トルシエ氏のコメントが掲載されている。トルシエ氏は日本代表を率いて2000年のレバノン大会で優勝した。

 さらに、トルシエ氏といえば1999年のナイジェリアでのワールドユース選手権(現U-20ワールドカップ)、2000年のシドニー・オリンピック(U−23)、そして2002年のW杯と3つの世代、3つの国際大会で日本代表の指揮を執った。

「アジアカップは非常に競争力のある大会で経験を積む良いチャンス」

 ワールドユースやオリンピックを経験した若い選手たちは、このアジアカップでさらに上のレベルを体感できる。W杯見据えれば、これが大きな意味を持つとトルシエ氏は自身の経験からそう話している。 

 99年ワールドユースで準優勝、00年オリンピックでベスト8、02年W杯では史上初のW杯ではベスト16。常に結果を残してきたトルシエ・ジャパン。

 そうした成功の背景には、Jリーグのクラブのサポートがあったと明かしている。

 トルシエ氏は「私が代表監督の時には20人のアシスタントコーチがいた」と表現。この20人というのはJリーグクラブの監督のことを指し、代表の強さは選手の所属しているクラブによってもたらされていたと主張。Jリーグのレベルの高さと協力を賞賛した。

 日本が成功を収めるには「挑戦する意志」とともに「安定性(stability)」と「組織力(structure)」が欠かせないとアドバイスも送っている。

 最後に、トルシエ氏は福島のJヴィレッジにの思い出について語っている。
 
 Jヴィレッジは日本サッカー初のナショナルトレーニングセンター。2011年の福島第一原子力発電所事故に伴い、現在は閉鎖されている。

「代表合宿やトレーニングをこのJヴィレッジのいつも同じ施設、同じピッチで行っていた。こうした環境によって選手やスタッフが一体感を得ることができた」と、当時を懐かしんだ。

【了】

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