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浦和レディースの5年ぶりのなでしこリーグ制覇は最終節に持ち越し。次節新潟Lと運命の一戦

text by 編集部 photo by Getty Images

浦和レディースが5年ぶりのなでしこリーグ制覇は最終節に持ち越し。次節新潟Lと運命の一戦
浦和Lのキャプテン後藤三知【写真:Getty Images】

 なでしこリーグエキサイティングシリーズ第9節、INAC神戸レオネッサ対浦和レッズレディースの試合が行われ、0-0のスコアレスドローに終わった。

 勝てば優勝決定だった浦和Lは惜しくも引き分け。2位の日テレ・ベレーザがジェフユナイテッド市原・千葉レディースを下したため、今節での優勝決定はならなかった。

 試合序盤は浦和Lがボールを保持しINAC神戸がカウンターを狙う形になったが、ピッチの状態が悪く、両チームともにらしくないコントロールミスが頻発する。ボールロストも多く、双方ともビッグチャンスを作り出すには至らない。

 そんな中、澤穂希との接触プレーでひざを負傷した司令塔・猶本光がプレー続行不可能となり、26分に15歳の長野風花との交代を余儀なくされてしまう。

 昨季は負傷などの影響で4試合しか出場できなかった猶本だが、今シーズンは絶対的司令塔として君臨。それだけに交代時には涙を流して悔しさを噛みしめていた。

 それでも崩れない浦和Lは中盤での寄せが速く、ボールを失ってもすぐにINAC神戸の選手を複数人で取り囲んで奪い返して試合の主導権を渡さない。

 しかし、両チームともに決定機が少なく、スコアレスで前半を終えた。

 後半に入るとINAC神戸がシンプルな展開でいくつかチャンスを作り出す。その中で63分、左サイドから仲田歩夢がクロスを上げるとエリア内で競り勝った高瀬愛実が胸トラップから反転してシュートを放つ。このシュートは惜しくもサイドネットに外れたが、ここまでで最もゴールに近づいたシーンだった。

 対する浦和Lは直後の65分、中央の吉良千夏から左サイドの加藤千佳に展開すると、折り返しを受けた吉良がボレーシュートでゴールを狙うが、これも枠に飛ばない。

 77分に浦和Lはコンビネーションから後藤三知が鋭いシュートを放つも、INAC神戸の守護神海堀あゆみの正面に飛んでしまい、先制とはならない。

 さらに80分、柴田華絵のスルーパスに抜け出した途中出場の清家貴子がシュートを放つもわずかにゴール左に逸れる。勝てば文句なしに優勝が決まる浦和Lは終盤にかけて徐々に圧力を強めてINAC神戸ゴールに迫るが、決めきることができない。

 両チームともに運動量が落ち、終盤はノーガードの打ち合いとなったがそのまま得点が生まれずスコアレスドローに終わった。

 レギュラーシリーズ最終節、ホームでINAC神戸に敗れて目の前にあった優勝を逃していた浦和L。今度はアウェイの地でそのINAC神戸を破って5年ぶりのなでしこリーグ優勝を決めたかったが叶わなかった。

 悔しい思いをしたレギュラーシリーズのように最終戦でタイトルを逃してしまうのだろうか。得失点差では大きくリードする浦和Lは24日の最終節、ホームでアルビレックス新潟レディースと、2位の日テレ・ベレーザはアウェイで岡山湯郷Belleと対戦する。

【了】

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