フットボールチャンネル

Jリーグ 9年前

ここから始まる、大宮の再生。未来を照らすユースの成功。「足腰を鍛えて這い上がれ」

text by 上野直彦 photo by Getty Images

「ガンバ大阪は、降格してクラブが変わった」

ここから始まる、大宮の再生。未来を照らすユースの成功。「足腰を鍛えて這い上がれ」
佐々木則夫監督(アルディージャ初代監督)【写真:Getty Images】

 最終節の試合の後、挨拶や会見でいろんな意見が出ていた。

「J2は甘くないと思う」(菊地)、「傷ついて強くなる」(渋谷監督)、「J1、J2はサッカーが違う、自分自身J2の経験はないですが、どんな内容でもしっかりと勝ちを手繰り寄せるようなチームじゃないと上にいけない」(渡部)。

「フロントの考え、明確なビジョンがなければ残留争いをするチームから変わらないと思う。広島、柏、ガンバは、降格してクラブが変わったから」(渡邉)。

 それぞれが必死になって考えている。メディアの多くが「フロントの問題」を取り上げており、確かに責任は明確にすべきだ。だが同時に具体的な施策もほしい。前向きな意見もほしい。
 
 そんななか最終節の数日前、佐々木則夫監督(アルディージャ初代監督)にうかがった話は印象的だった。

「僕も大宮には24年間携わってきた。ぜひなんとか頑張ってもらいたい。ただ、最終節は厳しいかもしれないね…清水は勝てばいいわけだから。でも、勝って残ったらそれでおしまいだ。万が一J2になったとして、足腰をしっかり鍛えて這い上がっていくということがいい場合もある」

 世界一を獲得した監督は見通しも冷静だったが、未来に対しては極めてポジティブだった。悲観するよりも下部組織を含めて大宮のよい部分に、もっと光をあててもいいのではないだろうか。
 
 大宮の再生は、今始まったばかりだ。

【了】

フットボールチャンネルfacebookはこちら→
フットボールチャンネルTwitterはこちら→

関連リンク

ガテン系フットボーラー集団を率いる指揮官の理想と現実

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top