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ハーフナーという悲劇――。今季スペイン挑戦も構想外、日本人FWは何が足りなかったのか?

今季、オランダのフィテッセからスペインのコルドバへ移籍したハーフナー・マイクだが、前半戦わずか出場5試合で0得点。ジュキッチ新監督の下では構想外が続き、横浜F・マリノスへの移籍が噂されている。

text by 山本美智子 photo by Getty Images

期待を胸に移籍も低迷するチームで構想外

ハーフナーという悲劇――。今季スペイン挑戦も構想外、日本人FWは何 が足りなかったのか?
ハーフナー・マイク【写真:Getty Images】

 まだ、国内リーグ戦は前期を終了していないが、選手は一時的なクリスマス休暇に入り、今年もまたシーズンの前半を振り返る時期がやってきた。

 今季、2014年の前半を振り返った時、個人的に非常に残念だったのは、夏の移籍期間に1部に昇格したコルドバにやってきた日本人選手、ハーフナー・マイクが活躍できなかったことだ。

 コルドバは42年ぶりの1部昇格を決め、10-11シーズンまでオランダでフィテッセを率いていたアルベルト・フェレールがチームを率いており、11-12シーズンからそのフィテッセで活躍していたハーフナーの実力を買って、今夏の目玉として獲得を決めた。

 スペイン移籍はハーフナーの夢であり、まだ外国人枠が埋まっていなかったコルドバからオファーがあった時は、殆ど考えずにその話に飛びついたと本人も話していた。

 鉄を熱いうちに打たないことには、外国人枠はすぐに埋まり、あっという間にチャンスは逃げていってしまう。せっかく手にしたチャンスをふいにすることを恐れたハーフナーの決断は早かった。

 シーズン当初、リーガへの期待にあふれていたハーフナーに取材し、対決を楽しみにしている選手はいるかと尋ねたところ、スペインリーグともあれば、どのチームと戦っても代表選手がいるから…と言いつつも「同い年のレオ・メッシ」との対戦を心待ちにしていると笑顔で答えていた。

 だが、今年最後のカンプ・ノウで行なわれたコルドバ戦の召集リストにハーフナー・マイクの名前はなかった。

 アルベルト・フェレールがコルドバで成績を出せず解任となり、現在はフェレールに代わってジュキッチがチームを率いているが、ハーフナーは全くジュキッチの構想外のようだ。

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