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香川真司 9年前

データで見る香川の前半戦総括。マンU時代との比較から見えた不振の要因とは?

今季、大きな期待を背負って古巣ドルトムントに復帰した香川真司。しかし、チームの低迷とともに自らも不振に陥っている。データによる分析で浮き彫りとなったその要因とは?

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

ディフェンスから手堅く入った残留争い

データで見る香川の前半戦総括。マンU時代との比較から見えた不振の要因とは?
香川真司が10-11、11-12シーズンに輝きを放った古巣ドルトムントへ復帰【写真:Getty Images】

 2014年8月31日、日本のドルトムントのサッカーファンが歓喜に包まれた。13-14シーズン、マンチェスター・ユナイテッドで苦難を強いられた香川真司が10-11、11-12シーズンに輝きを放った古巣へ復帰を果たしたのだ。

 2010年南アフリカW杯にサポートメンバーとして帯同したのち、セレッソ大阪からドルトムントへ移籍。1年目から定位置を掴むと、前半戦のみで17試合出場(全先発)、8得点、1アシストを記録。後半戦は日本代表での負傷の影響で欠場を強いられたものの、最終節で復帰。3分間ながら試合にも出場してリーグ優勝の美酒を味わった。

 躍進のシーズンとなった11-12は、31試合出場(29先発)、13得点、12アシストと圧巻のパフォーマンスでリーグ連覇の立役者に。終盤にはユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が自ら視察に訪れるなど、世界中の注目の的となった。

 そして、世界最高峰のクラブへ籍を移した香川は、イングランドスタイルへの適応や負傷の影響もあって苦しみながらも徐々に力を発揮。第28節ノーリッジ戦ではハットトリックを決めるなど20試合出場(17先発)、6得点、4アシストを記録してリーグ優勝に貢献した。

 さらなる飛躍が期待された13-14シーズンだったが、引退したファーガソン監督の後任となったモイーズ監督には主にウイング、モイーズ監督辞任後のギグス暫定監督にはセンターハーフとしても起用され、プレミアリーグで18試合出場(14先発)、0得点4アシストと期待はずれの成績に終わった。

 そんな香川が“本来のパフォーマンス”を取り戻すためにも移籍を望む声が高まった中で実現したドルトムントへの帰還。しかし、前半戦を終えた現在の成績は12試合出場(9先発)、1ゴール、0アシストと、ここまではまたも期待はずれの結果となった。

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