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香川真司 9年前

香川の言葉で振り返る前半戦。徐々に膨らんだ違和感、チームは奈落へ。それでも残された復調への希望

text by 本田千尋 photo by Getty Images

上向かないチーム状態。徐々に感じる違和感

 それでも「ユナイテッドとスタイルが違うので、まだまだちょっと時間がかかる」と、ドルトムントへの順応という点では、違和があることを口にしたが、「他の選手の特徴はある程度もう理解出来ている」「コンディションをチームと、しっかり上げたい」といった力強い言葉の節々には、再びドルトムントに溶け込んできていることへの「手応え」を、確かに感じているようだった。

 しかしリーグ戦でのチーム状態は、なかなか上向かない。

 フライブルク戦以来リーグ戦で3試合勝利のなかったドルトムントは、快勝のアンデルレヒト戦の後の10月4日第7節ハンブルガーSV戦でも、0-1で敗れてしまう。

 HSV戦の後で香川は、自身のプレーのイメージについて「毎試合膨らんでいますし、毎試合、手応えを感じているので、それは個人的にはポジティブに感じています」と述べ、コンディションについては「良く上がっているけど、全てがパーフェクトではない」と引き続き復調の途上であることを示すコメントを残した。

 加えてここでは、対戦相手についての印象を述べている。

「守備をコンパクトに、相手は研究して守ってきているなあって感じました。本当に、より警戒されているのはブンデスリーガを通して感じますし、より難しくなったんじゃないかなって」

 自分の状態は上向きつつある。チームになかなか結果は伴わないが、HSV戦の後の中断期間を経て、ロイスやギュンドアンといった負傷離脱していた選手達が戻ってこようとしている。旗色は、良くはないが、決して悪くはない。

 この時点での対戦相手に対する違和感は、ちょっとした齟齬に留まっていたのかもしれない。

「怪我人も帰ってきますし、ほとんどみんなが帰ってきて、(中断期間が)明けてスタートが切れるので凄く楽しみにしています。そういう意味では、いい時間なんじゃないかなって思います」

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