連覇に向けて上々発進。遠藤が示す日本の道しるべ

 日本代表は12日にアジア杯の初戦、パレスチナ代表との一戦を4-0と快勝を収めた。この試合で存在感を見せていたのは、先制点を奪った遠藤保仁だ。今大会で4度目の出場となる遠藤は、日本の進むべき道のりを指し示していた。

2015年01月13日(Tue)11時03分配信

text by 西部謙司 photo Getty Images
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卓越した遠藤のナビゲーション

連覇に向けて上々発進。遠藤が示す日本の道しるべ
日本の”ナビゲーション”となった遠藤【写真:Getty Images】

 日本のフォーメーションはアギーレ監督になってから定番の4-3-3、対するパレスチナは4-4-2。このマッチアップで中盤中央は日本が1人の数的優位になる。ただ、日本は後方でのパス回しの際に長谷部がCBの間に引いて、相手の2トップに対して数的優位を作るので、遠藤と香川は相手のボランチと2対2の関係である。

 こうした俯瞰的な構図を短時間で読み取れるのが遠藤で、その対応策を打ち出すのも早い。司令塔であり、ナビゲーションシステムだ。

 遠藤が相手のボランチを引き付けて前方へ動くことで、長谷部がバックラインから1つポジションを上げるスペースを作っていた。本来あるはずの数的優位を導き出したわけだ。逆に遠藤が引くことで、相手のボランチを釣り出すこともできる。どこをどう押せば、相手がどう反応し、それによって味方の動きも促す。強風アゲインストで膠着しかかった前半の流れを引き寄せたのは遠藤のポジショニングの妙だった。

 試合会場となったニューカッスルでは、レンタカーを使っていたがナビはつけなかった。オーストラリアは道が単純というか表示が明確なのでナビがなくてもさほど迷わない。ただ、ある程度土地観をつかむまで多少の迷走はあった。

 運転技術とスムーズに目的地にたどり着けるかどうかは別の話。行きたい場所へ導いてくれるカーナビはやっぱり便利なのだ。遠藤はいわば日本のカーナビで、後半に遠藤が退いてからの日本は運転が上手でもなかなか目的地に到着できないような具合になっていた。ナビに慣れすぎると地図を使えなくなる。遠藤なしのケースも準備しなくてはならない。

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