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本田圭佑 9年前

懸念されるアジア杯の疲労蓄積。それでも指揮官は本田を信頼。復調へのカギは「前に出る運動量」

アジアカップを終えてミランへ帰還した本田圭佑だが、地元メディアは疲労の蓄積を懸念している。しかし、フィリッポ・インザーギ監督は本田への信頼を崩さず、エンポリ戦での起用を望んでいる。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

長友は故障。軽視すべきではない国際大会での消耗

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8日のパレルモ戦で負傷した長友【写真:Getty Images】

 8日のパレルモ戦で長友は故障し、約6週間の戦線離脱が決定した。検査の結果インテルが発表した症状は「右足大腿部二頭筋の第二段階裂傷」、つまり肉離れである。図らずも、アジアカップで痛めた右もも裏に発生した。

 前半34分だった。相手選手と接触してバランスを崩した長友は、転ばずにそのまま耐えた。鍛えた体幹の強さがそうさせたのだろうと思うが、その際にダメージが取れきっていなかった右膝裏の筋肉が音を上げた。

 4日のコッパ・イタリア準々決勝ナポリ戦から続き、この日も上々のパフォーマンス。アジアカップでの離脱中にサイドバックが軒並み故障する中、チームに貢献しようとした本人の頑張りは伝わってきただけに、実に残念な故障となった。

 さてこの故障を受けて、11日のコリエレ・デッロ・スポルトはこんなことを報じていた。

「今回のことが日本とインテルとの間に外交問題を引き起こす恐れがある。長友はアジアカップの当初から右太ももに違和感を覚えていたが、途中で温存もされることなく試合に出され、最終的に痛めて帰ってきた」

 レギュラーシーズン半分を過ぎ、消耗している最中での代表招集。それに対してのケアとしては、最良ではなかったのではないかという疑念だ。

 もっともインテルもそんな長友をすぐに使ったので、日本代表ばかりを責められないだろう。いずれにせよ、体力面や精神面で大きな負荷が掛かる国際大会での消耗は、決して軽視すべきではない問題である。

 通常1月に行われるアフリカ・ネーションズ・カップから戻ってきたアフリカ人選手が、所属クラブ帰還後もキレを取り戻せないということもままあるのだ。

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