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小さな“イレギュラー”が分けた明暗。負けに等しいPSG、モウリーニョの真髄を発揮したチェルシー

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

痛恨のアウェイゴールを喫する

 この試合、チェルシーの左WGとして先発していたアザールが右WGのウィリアンとポジションチェンジし、右サイドをドリブルで駆け上がる。すると、このアザールをPSGのセンターFWイブラヒモビッチがファールで止める。

 ゴールからは距離があるものの、敵陣でのFKにテリー、ケーヒル、イバノビッチの長身DF勢がペナルティエリア内に上がる。しかし、キッカーのセスクはゴール前に入れず、前方のアザールへグラウンダーのパス。

 アザールからウィリアンを経由してボールを再び受けとったセスクは、ここでゴール前にクロス。一度チアゴ・シウバが触れたことで流れたボールを、ファーサイドのテリーが拾う。

 テリーがエリア内にクロスを入れると、ケーヒルがヒールでつないで、最後はイバノビッチが頭でゴール。

 ここまで、ジエゴ・コスタ、アザール、ウィリアン、セスク、マティッチ、ラミレスと強力なFW、MF勢を抑え込んでいたPSGだが、DF3人によって痛恨のアウェイゴールを喫してしまった。

 イバノビッチはプレミアリーグでも今季3得点を挙げるなど、攻撃面での貢献も期待できるDFだが、やはりDF勢によって得点を決められたという事実はブラン監督にとって重くのしかかるはず。

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