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Jリーグ 9年前

1回戦は消滅? 3位がシードに? いびつな構造も浮上した2ステージ制。開幕前に新ルールをチェック

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

年間2位チームが不利となる可能性も

 それでも、せっかく反発を押し切って断行した変革だけに、1年目から最大試合数を行えなければ消化不良となるのは否めない。そして、それがレアケースというのは心許ない。

 なにより、1回戦が丸々行われないこと以上に大きな問題と思えるのが、ステージ首位の扱いだ。通常、W杯などでも決勝トーナメント1回戦は1位チームと2位チームが戦うもの。その理論でいけば、年間2位VSステージ首位(年間勝ち点下位)、年間3位VSステージ首位(年間勝ち点上位)が戦うのは自然といえる。

 一方で、ステージ首位(年間勝ち点上位)は年間トップ3に食い込む可能性が高いのは当然。となると、年間3位VSステージ首位(年間勝ち点上位)の一戦は消滅する可能性も高いということとなる。

 そして、年間2位チームが1試合を多く戦い、成績が悪かったはずの年間3位チームが不戦勝となり、事実上のシードということになってしまう…。2013年と2010年がそのケースだ。

 過去6シーズン中、全試合が確保されるのが1回だったのに対して、年間3位がシードされるのは2回。割合としては多くなるという、いびつな構造が浮き彫りとなってしまった。

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