“最もイングランド人らしいフットボーラー”ジェラードが語るリバプールとの永遠の絆

4月6日発売の『欧州フットボール批評special issue02』(カンゼン)では「司令塔はどこにいる? 戦術に“違い”を創り出す男たちの新たな居場所」と題した特集で、スティーブン・ジェラードのキャリアを本人のコメントとともに振り返っている。一部抜粋して掲載する。(取材協力:サイモン・マロック)

2015年04月13日(Mon)17時00分配信

text by 田邊雅之 photo Getty Imeges
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“古き良きイングランド”を体現するフットボーラー

“最もイングランド人らしいフットボーラー”ジェラードが語るリバプールとの永遠の絆
2006年には自身のスーパーゴールでリバプールをFAカップ優勝へ導いた【写真:Getty Images】

「最もイングランド人らしい、フットボーラーは誰か?」

 現地のメディア関係者の間で、よく論じられるテーマだ。プレミアに流れ込む資金と、ショービズ的なスポットライトの当たり方を基準にすれば、ベッカムの右に出る者はいない。見た目と技で職人的なMFを選ぶなら、スコールズやマーフィー、労働者階級のヒーローとしてはシアラー、きな臭いストリートのイメージを漂わせるルーニーもいる。ジェントルマン然としたイメージ、あるいは育ちの良さを感じさせる選手が好きな人は、リネカーやランパードの名前を挙げるかもしれない。

 しかし多くの人が真っ先に連想するのは、ジェラードではないか。瀟洒な「ヘアサロン」などではなく、「バーバー(床屋)」という単語がしっくりくる髪型、リバプール訛りが残る話し方、試合が思ったような展開にならない時に、神経質そうに目を細めたり、爪を噛んだりする癖も親近感を抱かせる。

 しかし、ジェラードが最も「イングランドらしさ」を感じさせるのはプレースタイルだ。典型的なボックス・トゥ・ボックス型のMFで、ミドルシュートは大の得意。手元に映像がある人は、2006年のFAカップ決勝、ウェストハム戦を見直してほしい。リバプールの背番号「8」は、胡桃を叩き潰すハンマーの如き勢いでシュートを放ち、2度もゴールを決めている。特に2点目は、ロスタイムに3-3の同点に追いつく起死回生の一撃となった。

 とはいえジェラードにも、下積みの時代は当然のようにあった。彼は自身の成長を、次のように振り返る。

「今の俺がやっているプレーは、プロになったばかりの頃とまるで違う。最初は他の連中と同じように、サイドの選手として試合に出始めたんだ。そしてクロスの上げ方とか、ボックスの中にフリーキックを入れていく方法を身につけていった。真ん中でプレーするようになってからは、ガリー・マカリスターやディートマー・ハマンに後ろを固めてもらいながら、もっと自由に攻撃させてもらえるようになった。

 さらにラファ(ベニテス)が来た後は、フェルナンド(トーレス)の背後で使ってもらったんだけど、あのポジションでプレーするのは本当に楽しかったな。俺は自分でゴールを決めることも、チャンスを作るのも好きだから。トップ下だと、どっちもできるんだ」

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