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鉄壁キエーボを崩せなかったインテル。スコアレスドローでELが遠のく

text by 編集部 photo by Getty Images

インテル
インテルはキエーボの身体を張った守備に苦しめられた【写真:Getty Images】

【インテル 0-0 キエーボ セリエA第34節】

 イタリア・セリエA第34節が3日に行われ、長友が所属するインテルはホームでキエーボと対戦した。

 ローマとウディネーゼに連勝し、EL出場権獲得に向けて負けられないインテルはファンが左SBとして復帰し、長友はベンチスタートとなった。前線はパラシオとイカルディの2トップをエルナネスがトップ下で支える形が採用されている。

 対するキエーボは33試合で25得点とリーグ最少得点ながら12位につけてすでに残留を確定させている。

 序盤から積極的に前へ出るインテルはイカルディやエルナネス、ブロゾビッチらがシュートまで持ち込む場面を作るが、ポストやGKに阻まれてゴールネットを揺らすことができない。

 引いて耐える展開を得意とするキエーボにとっては目論み通りで、最後まで粘って相手の攻撃を跳ね返し続けて前半を無失点で終えた。

 前半シュート0本のキエーボが攻撃的に出てきたことで面食らったインテルだが、51分にビッグチャンス。パラシオの上げたクロスがスケロットに当たってゴール方向へ転がる。だが、このボールは枠のわずか右に外れた。

 1点が欲しいインテルは53分に前節今季初ゴールを挙げたポドルスキを投入して攻撃の意識を強める。

 粘るキエーボは再びアクシデントに見舞われる。8分にフレイが負傷してビラーギとの交代を強いられていたが、今度はヘテマイが左太ももを痛めてガンベリーニとの交代を余儀なくされた。

 59分にはパラシオが単独突破を仕掛けてエリア内に侵入しシュートまで持ち込むが、キエーボ守備陣が身体を投げ出して防ぎ、インテルにゴールを許さない。

 65分過ぎからスケロットが一列ポジションを上げたことでゴール前までボールを運べるようになったキエーボは、得点のにおいを感じさせる場面を何度も作り出す。

 74分にはパロスキが決定機を迎えるが、GKハンダノビッチにセーブされ、2度目のシュートも枠を捉えられなかった。

 シャキリ投入で攻撃がスムーズになったインテルだが、いつまでたっても鉄壁のキエーボ守備陣を崩しきれず、シュートはゴールマウスをかすめてスタンドへと飛んでいく。

 79分にはポドルスキのボールを受けたイカルディがバイシクルシュートでゴールを狙うが、これも枠の外へ。

 キエーボは84分、ビラーギの強烈なミドルシュートがクロスバーに直撃。ハンダノビッチも反応できず、インテルは肝を冷やした。

 どうしても1点が欲しいインテルは90分にダンブロージオのオーバーラップからエリア内が混戦を作るも、最後の1本が出ず得点とはならない。

 後半アディショナルタイムも最後まで耐えきったキエーボの狙い通りの展開でスコアが動かず試合終了。

 痛い引き分けとなったインテルは10日に2位ラツィオとの大一番を戦う。この試合が来季の運命を決める可能性があり、全員にいままで以上の奮起が必要だ。

【得点者】
なし

【了】

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