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点取り屋として覚醒したバルサとブラジル代表の未来:ネイマール

text by 編集部 photo by Getty Images

点取り屋として覚醒したバルサとブラジル代表の未来:ネイマール
今季その才能を覚醒させたバルセロナのネイマール【写真:Getty Images】

 宿敵レアル・マドリーが2013年にトッテナムからFWガレス・ベイルを獲得した第一の理由は、バルセロナが先にブラジルサッカーの至宝ネイマールを獲得していたからだと言うことを忘れてはいけない。

 獲得時に脱税を働いたとしてサンドロ・ロセイ前会長とバルトメウ会長が起訴されるなど、バルサはネイマールを手に入れるために高い代償を払ってきたが、今季チームで出している結果は文句の付けどころがない。第一、“ネイマール騒動”の最大責任者は移籍の交渉をした幹部らであり、選手に責任は無い。

 昨季のネイマールは、巧みなテクニックや独自のドリブルなど得意のトリッキーなプレーで世界のサッカーファンを魅了したが、常に三冠を狙うクラブにとって41試合15ゴールの数字でさえ物足りなかった。シーズンを無冠で終えた責任は彼にあったとは言えないものの、今季の様な得点力を発揮していたら少し違っていたかもしれない。

 しかし今季ネイマールの急成長は見事としか言いようがない。47試合37得点と、バルサの歴史に名を刻んだ怪物FWサミュエル・エトーの全盛期を上回る数字を記録している。この貢献度によってバルサは、クラブ史上2度目の三冠を達成するまで3試合というところまできている。

 しかも、“ただのスコアラー”でも終わらない。リーガではFWリオネル・メッシ同様10試合で先制点を決めており、チャンピオンズリーグ(CL)でもパリ・サンジェルマンとの準々決勝やバイエルンとの準決勝で合計6ゴール決めるなど、ビッグマッチで臆しない姿勢が見られている。

 17日にアウェイでアトレティコ・マドリーと対戦するバルサ。ネイマールは今季アトレティコとの3試合で3ゴールと好結果を残しており、ここ7試合続けてゴールを決めている。アトレティコが目の前でのバルサの優勝を阻止するためには、メッシ以外にも一瞬たりともマークを外せない強敵を相手にしなければならない。

【了】

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