アメリカのドイツ撃破は金星なのか? 冷静な両指揮官、テストに徹した世界王者

先日の試合でドイツ代表はアメリカ代表に敗れた。世界王者への勝利はアメリカにとって金星なのだろうか? 両チーム、両指揮官とも冷静に試合を振り返っている。

2015年06月12日(Fri)16時00分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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あくまでテストだったアメリカ戦

アメリカのドイツ撃破は金星なのか? 冷静な両指揮官、テストに徹した世界王者
ヨアヒム・レーブ監督【写真:Getty Images】

 興ざめだった。87分、エリアの手前でパスを受けたウッドは、素早く反転してムスタフィを交わすと、ボールをゴール左隅に突き刺した。アメリカ代表が逆転に成功する。1-2。ドイツ代表に残された時間は少ない。ドイツ人達は客席を立ち始め、ぞろぞろと出口に吸い込まれていく。祭りは唐突に終わりを迎えた。

 2015年6月10日、ドイツ代表がケルンにアメリカ代表を迎えた一戦は、フレンドリーマッチという名に相応しい雰囲気で始まった。アメリカ代表を率いる英雄クリンスマンの凱旋試合でもある。試合前にはベンチの前でレーブとクリンスマンが談笑する。親善試合とは言え、試合の前に敵将同士が旧交を暖める光景は、そうそう見られるものではないだろう。

 先発に名を連ねたドイツ代表のメンバーを眺めてみれば、アメリカ代表を迎えるラインエナギー・シュタディオンの空気が緩んでしまうのも仕方のないところだ。DFは、左SBヘクトル、CBにルディガーとムスタフィ、右SBがルディと準レギュラーで構成された。

 また右SHにはヘアマンが先発して、ドイツ代表デビューを飾ることになる。監督レーブが「欧州選手権予選への重要なテスト」と位置付けたように、あくまでアメリカ戦はテストマッチなのだ。

 レーブが「とても満足の行くものだった」と振り返ったように前半戦は、ほとんどドイツが支配することとなった。特に、シーズン終了後もクラブでコンディションの維持に努めたというヘアマンは良い動きを見せる。

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