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代表 9年前

『事実上の決勝戦?』で敗戦も…フランスで注目度高まる女子W杯。国内リーグの成長が代表強化に

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

ドイツとの大一番に盛り上がりを見せた地元メディア

 2011年のW杯を戦ったのは、その強豪リヨンのメンバーからシェリンとスイス代表のディケンマンを除いた主力に他クラブの精鋭が2、3人加わったチームだった。

 しかしその後、カタール勢が経営参画したPSGが女子部の強化にも力を入れ始め、強豪の一角モンペリエからフランス代表のFWデュリーを引き抜き、アメリカやスウェーデン代表選手も呼び寄せると、今季はCLでもリヨンを破って決勝に進出。政権交代の兆しも見えだしている。

 今大会に出場しているフランス代表メンバーもリヨン、PSG、女子サッカーの名門ジュビジーのほか、モンペリエやギャンガンの選手も名を連ね、もはやフランス代表=リヨンのBチームという状況ではなくなった。

 そうしてリーグのレベル自体も底上げされた中から集められた現代表の彼女たちにかかる期待は大きく、フランス国内では準々決勝のドイツ戦を『事実上の決勝戦』と報じるメディアもあったほど。

 ドイツはW杯では2003年と2007年大会の覇者、欧州選手権は6連覇中でFIFAランキング堂々の一位。クラブレベルでも、ドイツのウォルフスブルグが昨季からCLを2連覇している強豪中の強豪。

 しかも男子代表も合わせて、メジャー大会の決勝ラウンドでフランスは過去57年もの間ドイツ破ったことがないという。その彼女らを負かして、『新たな歴史を作れるか!』とにわかに盛り上がった。

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